
耳占い(耳相)をご存知ですか? 占いは詳しくなくても、自分のこととなると少し気になりますよね。
お化粧や整形などで見た目が変わる目や鼻と違い、耳は形状の変化が少ないパーツです。
東洋の伝統的な観相学の一部である人相学でみる「耳相」とは、耳の形や大きさ、位置、特徴などからその人の性格や運勢を読み解く方法です。
東洋の人相学では、「耳は先祖から受け継いだ生まれ持った気質を表す部位」とされ、その人の本質を見る手がかりになるとも言われます。
このブログでは、「聞く」だけではない耳の持つ意味を、耳相の観点でご紹介していきます!
科学的根拠があるわけではありませんが、古くから伝わっている考え方として楽しんでください。
1.耳のパーツが象徴するもの
東洋の人相学では、耳を細かく複数のパーツに分けて考えます。
それぞれの部位には、伝統的に次のような意味が割り当てられてられるそうです。
耳廓 (じかく) |
耳の内側上部のくぼんだ部分。自我の強さ・弱さ、積極性を表します。 |
耳輪 (じりん) |
耳全体の外側の縁の部分。幼少期の出来事や社会への適応力を表します。幼少時代の環境や対人姿勢が現れる部位ともいわれます。 |
風門 (ふうもん) |
耳穴まわりのくぼみ部分。知性を象徴するとされています。 |
耳孔 (じこう) |
耳の穴そのもの。性格的特徴や金運を読み取る部位。お金に対する姿勢や度量が現れるとも。 |
耳絃 (じげん) |
耳孔と顔の境目にある小さな突起(※いわゆる耳の「穴の前の軟骨」部分)。金運や現在の運気の状態を示します。 |
垂珠 (すいしゅ) |
耳たぶのこと。財運(金運)や愛情運、生命力(バイタリティ)を表すとされます。豊かな耳たぶは昔から福運の象徴です。 |
2.耳の形や特徴でわかる? 性格と運勢
耳全体の形状や大きさ、付き方の違いからも、様々な性格傾向や運勢が占われます。
代表的な耳の特徴と、その解釈をいくつか紹介しましょう。
福耳(ふくみみ)
大きく肉厚でふっくらとした耳たぶの耳を俗に「福耳」と呼びます。
七福神の大黒天や布袋(ほてい)など福の神が皆この福耳であることから、福財に恵まれた縁起の良い相として有名ですね。
福耳の人は社会的に成功し金運に恵まれてお金に困らない人生を送りやすいと言われます。
また発想力やセンスも良く、思い立ったことを形にする実行力で運気をさらに呼び込めるともされています。
なお、大きな耳たぶが下に垂れ下がっているタイプの福耳は「偉人の相」で、生涯に偉業を成し遂げる器の持ち主とも言われます。
耳たぶが小さい・薄い
耳たぶがほとんど無いほど小さく薄い耳の人もいます。
このような人相は残念ながら金運に恵まれない相だと言われてきました。
特に耳全体が小ぶりで肉付きも薄い人はお金と縁遠くなりがちで、財産を残せない傾向があるので注意が必要とも。
耳たぶが小さい人は、寂しがり屋で情にもろいという見方もあります。
耳が大きい
耳そのものが大きい人は、包容力があり愛情深い性格だとされています。
さらに大きく厚みがあって硬い耳の場合は「大器晩成」の相で、若い頃は芽が出なくても年齢と共に才能と人望が花開き、やがて大成すると言われます。
一方で「耳が大き過ぎる人」は他人や物事に無関心になりやすいともされ、周囲との縁が薄くなる傾向があるとも言われます。
何事も極端すぎないバランスが大切ということでしょう。
耳が小さい
耳が小ぶりな人は、内気・恥ずかしがり屋だといわれます。
自分に自信が持てず大胆な行動が取りにくいタイプですが、その分慎重で気が利く長所があります。
細かなところまで注意が行き届くので失敗が少なく、周囲から頼られることも多いでしょう。
また独自のこだわりが強く、自分ルールを大切にしてコツコツ物事を極めていく職人気質な面もあるようです。
尖った耳
耳の上部(耳輪)が鋭く尖っている耳は、頭の回転が速く判断力に優れる相とされています。
知性が高く創造力も豊かなので仕事で成功しやすいといわれます。
ただし人より先を読める分、自分と話が合う人を見つけにくい悩みもあるようです。ま
た尖り耳の人は精神的な安定のためについ誰かに依存しがちな傾向もあるとされ、好きな相手にのめり込みすぎて暴走することもあるので注意が必要とも。
立ち耳(突出耳)
正面から見て耳全体がハッキリ見えるような前に張った耳は、「立ち耳」とも呼ばれます。
この耳の人は直感型でフットワークが軽く、とても積極的な性格だとされています。
思い立ったらすぐ行動に移す行動力がありますが、計画性に欠けて失敗も多くなりがちでしょう。
また自分の思い通りに動きたい気持ちが強く、他人の意見や価値観を素直に受け入れられない頑固さもあるため、人によっては衝突しやすいタイプかもしれません。
寝耳(貼り付き耳)
正面からほとんど見えないくらい耳が頭に沿って付いている耳は「寝ている耳」「貼り付き耳」と呼ばれます。
このような耳の人は、他人の言うことにあまり左右されないマイペースな傾向があるとされます。
自分の世界にこもりがちで新しい情報にも疎くなりがちですが、その分流されずに自分の信じる道を自由に行ける強みもあります。
反面、柔軟性に欠ける頑固さがデメリットとも。
耳が厚い人・薄い人
耳たぶや耳全体の厚みも性格を見るポイントです。
耳が薄い人は冷静沈着で客観的、落ち着いた大人びた印象を与えます。
集団行動が苦手で束縛を嫌う自由人タイプでもあり、一人でいる方が気楽だと感じることが多いようです。
反対に耳が厚みのある人は情に厚く面倒見が良いタイプで、身分や立場で人を差別せず誰にでも親切で、嫌な役目も率先して引き受けるリーダー気質があるそうです。
「厚いけれど柔らかい耳」の場合は、人付き合いは上手なものの少し流されやすい面もあるみたいですよ。
耳の位置(高い・低い)
耳の付いている高さにも意味があります。
一般に「耳の位置が高い人」は顔の中で耳の上端が眉より上にあるような人で、何らかの優れた才能に恵まれる吉相と言われます。
文学や芸術、話術など生まれ持った才能があり、それを活かせば世間の注目を集められるでしょう。
逆に「耳の位置が低い人」は眉より耳が下についている人で、知的好奇心旺盛で勉強熱心な性格ですが、恋愛面では独占欲が強く嫉妬深い傾向があるとされます。
左右非対称の耳
左右の耳の形や大きさが異なる人もいます。
人相学的には自立心が強く何事も自力でやるタイプである一方、トラブルに巻き込まれやすい相ともいわれます。
恋愛面では「恋は盲目」になりがちで、周囲が止めるような相手に惹かれてしまう傾向があるそうです!
耳の左右差が大きい人は、用心深く周囲の助言に耳を傾けることで運勢が安定するかもしれませんね。
耳の形や特徴によって、様々な性格・運勢上のメッセージが読み取れると考えられえてきたことに驚きです。
これらはあくまで伝統的な占い的解釈ですので、科学的な根拠があるわけではありません。
興味深い話の一つととらえて、「言われてみれば思い当たるかも?」と考えてみるのも面白いかもしれませんね。
3.東洋医学と思想からみた「耳」の持つ意味
耳はまた東洋医学の見地からも特別な意味を持つ器官です。
中医学(漢方)の古典には「腎は耳に開竅する」という言葉があり、腎の盛衰が耳に現れると考えられています。
実際、東洋医学では加齢や腎の衰えにより耳鳴り・難聴などが起こると捉えられているそうです。
東洋医学では、耳には多くのツボが集まっているとされており、耳たぶを含む耳のマッサージや鍼治療が全身の健康に良いとされています。
民間信仰や象徴の面でも、耳はさまざまなスピリチュアルな意味を持っています。
例えば中国古来の相術には「耳に毫毛有る者は定めて長生の客と為る(耳に細い毛が生えている人は長寿の人に違いない)」という言い伝えがあります。
実際、七福神の寿老人や福禄寿など長寿を司る神様も長い白髪や眉毛とともに耳に毛(白毫)がある姿で描かれることがあります。
このように「耳毛=長寿」のイメージは東アジアに広く見られる民間説です。
他にも、仏教美術で仏像の長い耳たぶは有名で、釈迦如来像は肩に届くほど長い耳たぶをしています。
耳を大きく描くことで、あらゆる衆生の声なき声までも聞き届ける仏の慈悲深さを表していると言われています。
別の解釈では、長い耳たぶは出家前の王子時代に身につけていた重い宝石の耳飾りによって伸びた名残であり、富貴を捨てた悟りの象徴ともされます。
仏陀の長い耳たぶには何も飾りがありませんが、これはかつて財宝に執着していた自分を捨て去ったことの表れだというわけです。
このように耳は、宗教的・文化的にも様々な寓意を担ってきました。
4.まとめ:耳占いをきっかけに耳に関心を
耳占い・耳相の世界は、東洋の文化や知恵が詰まった興味深いテーマです。
耳の形一つとってもこれだけ多彩な意味づけがされていることに驚かされますね。
以上、伝統的な耳相の豆知識を交えながら耳占いの世界をご紹介しました。
ユニークな文化に触れることで、少しでも耳や聞こえについて興味を持っていただければ幸いです。
もしあなたが「最近聞こえにくいな?」と感じるのなら、科学的根拠に基づいた事実を知るために、早めに耳鼻科医に相談しましょう。
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